1994年3刷、2刷 文庫判 P395、414 各巻カバー背ヤケ、天少汚れ 上巻小口少シミ汚れ 下巻上角折れ跡
【上巻】
“二十世紀のアメリカを代表する哲学「プラグマティズム」の立場にたつ思想家G・H・ミード。彼はとくに、その独創的な自我論やコミュニケイシヨン論などによって、哲学はもとより、心理学や社会学の領域においてもひろく知られてきた。ルネサンスからカントやヘーゲル、さらにマルクスに至る「十九世紀の思想のうごき」を、科学的探究を基層に据えて斬新に展開した。待望の新訳、文庫オリジナル。”(カバー裏紹介文)
目次:
訳者まえがき
まえがき(メリット・ハッデン・ムーア)
序文(メリット・ハッデン・ムーア)
第一章 ルネサンスから革命へ
第二章 カント ―革命の哲学者
第三章 革命の挫折とロマン主義の誕生
第四章 カントとロマン主義の背景
第五章 ロマン主義の哲学者 ―フィヒテ
第六章 ロマン主義の哲学者 ―シェリング
第七章 ロマン主義の哲学者 ―ヘーゲル
第八章 「進化」が一般観念となる
第九章 産業革命 ―市場の追求
第十章 社会的ルネサンス ―功利主義
第十一章 社会的ルネサンス ―カール・マルクスと社会主義
【下巻】
“十九世紀の思想の流れのなかでミードは、科学が提起した哲学の問題としてベルクソンの生気論及びプラグマティズムと実在論の両者が生まれたことを論じ、自我の問題では、自我と他我との自覚的な相互
作用の過程を強調する近代的立場を導入した。更に行動心理学や個人の問題など、あらゆる分野の記述は過程という観点からなされるべきであるとした。西洋近代思想の諸問題を論じたミードの古典的名著。”(カバー裏紹介文)
目次:
第十二章 産業が科学にとって恩恵となる ―目的に奉仕する機械論
第十三章 探究的な学問としての近代科学
第十四章 科学は哲学に問題を提起する ―アンリ・ベルクソンの生気論
第十五章 科学は哲学に問題を提起する ―実在論とプラグマティズム
第十六章 社会の問題 ―私たちはどのようにして自我となるか
第十七章 行動をとおして心をみる ―心の研究は科学となりうるか
第十八章 十九世紀における個人
付録 十九世紀のフランス哲学
訳者あとがき
索引