マルキ・ド・サド完訳シリーズ 全5冊揃 訳:佐藤晴夫 未知谷(1冊のみ青土社)

1990〜94年 A5判 各巻帯背少ヤケ、イタミ 函スレ、背ヤケ

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1990〜94年 A5判 各巻帯背少ヤケ、イタミ 函スレ、背ヤケ、イタミ

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【ソドムの百二十日】青土社 1990年2刷 P449 帯ヤケ、背折れ跡 本体天時代シミ 人物一覧カード付
“サド文学の原点
男色、小児愛、老人愛、近親相姦、獣姦、屍体愛、スカトロジー、嗜虐、フェティシズムと、強靭な構想力によって、人間の深層にひそむ性の異常を描きつくしたサド文学の代表作。ロマン主義の先駆、フロイト及びシュルレアリスムの祖として位置づけられるサドの形而上の原点となった大作の完全翻訳。”(帯文)

目次:
序文
第一部/第二部/第三部/第四部
訳者あとがき

【ジュスチーヌ物語又は美徳の不幸】1991年初版 P624 帯角僅キレ 函背ヤケ、少剥がれ、底部少スレ 本体背少剥がれ 付録ポストカード付
“サド文学の至高
身も心も美徳に捧げたジュスチーヌには、次々と不運が降り掛かる……そして、自分を罠に填めた悪人達にさえ善意を抱く彼女の憐憫に報いるのは悲惨 ―サドが生涯を賭して追求した美徳と悪徳に関する思索が辿り着いた主著の前篇=美徳篇の完全翻訳。”(帯文)
※原文の十章に当たる「ジェローム神父の話」、同じく十八章の一部に当たる「セラフィーヌの話」という二つの挿話は省略、第4冊目『閨房の哲学』に収録。

目次:
第1章 父親の破産とともに、ジュスチーヌが修道院から世間に投げ出されること
第2章 ジュスチーヌの美徳に対して数々の侮辱が加えられること……彼女の美徳に対する毅然とした態度に対して天が報いること
第3章 監獄に収容されたジュスチーヌが鉄鎖を断ち切ること……彼女を引き摺り込もうとする悪党仲間のこと……彼女の羞恥心が引き起こす新しい危険と、彼女が目撃するさまざまな汚辱のこと……ジュスチーヌが悪党仲間から逃げ出すこと
第4章 悪党がジュスチーヌに助けられた恩義を無視すること…興味ある出会いと、彼女が新しい地位に就くこと……彼女の主人の不信心、不道徳、親不孝と、彼女の心の状態について
第5章 忌まわしい悪事の計画を密告するための苦心について……悪党の詭弁と、残酷な行為の準備と実行について……ジュスチーヌがそこから逃げ出すこと
第6章 不幸な娘が身を寄せた新しい家での出来事について……ジュスチーヌがその家での歓待から逃げ出すこと……彼女が経験する恐ろしい出来事について
第7章 ジュスチーヌの不幸な運命の続きについて……「鉄の心臓」がジュスチーヌのに恩返しをすること……彼女の敬虔な計画に対して、神はどのように報いたかということ
第8章 修道院の登場人物について……修道院で起きたさまざまな出来事の細部について
第9章 修道院での出来事の続きについて……ハレムの規則、風俗、慣習について
第10章 修道院の奥のハレムの情事の続きについて……クレマン神父の勿体ぶった哲学論について
第11章 修道院における出来事の終りについて……ジュスチーヌがハレムを逃走すること……デステルヴァルの宿屋のこと
第12章 宿屋での出来事の続きと終りについて……ブルザック侯爵との再会とジュスチーヌの出発のこと
第13章 伯爵の館での出来事について……女に関する論議のこと
第14章 ヴェルヌイユ一家の人々について……新しい種類の放蕩について
第15章 悪党達の霊魂の不滅についての論議のこと……乱行が終了し、道楽者が別れ別れになること……ジュスチーヌの逃走について
第16章 サン・フロランとの不思議な出会いのこと……ジュスチーヌが彼の申し出を断ること……彼女のの善行が報われること……乞食一味の隠れ家のこと、そして彼等の道徳と習慣について
第17章 彼女が善行によってロランと出会うこと……贋金作りロランの隠家に滞在すること
第18章 ジュスチーヌがデュボアと思いがけない再会をすること……彼女に新しい庇護者が現われること……デュボアの残酷な仕打がすべてを損ってしまうこと……権力者の奇妙な情欲について……ジュスチーヌがグルノーブルを出発すること
第19章 ヴィルフランシュでの出来事について……投獄されること……助けを求めた人々から裏切られること……名誉を犠牲にして脱獄を計ること……裁判所の結果について……監獄から逃走し、パリに向うこと……ジュリエットと再会すること
訳者あとがき

【ジュリエット物語又は悪徳の栄え】1992年 P1041 帯波打ち、背ヤケ、折れ跡 付録ポストカード付
“自分自身に対する意識に目覚め、他人を憎悪する不安から逃れれるために……快楽とは何か? 暴力とは何か? エゴイズムの思想をその極北にまで推し進め、甘美な背徳の世界を展開して現代の我々をすら不安に陥れる、怪物サドの代表作。”(帯文)
※原文第5部中の挿話「ブリザ・テスタの話」は省略、第4冊目『閨房の哲学』に収録。

目次:
第1部 パンデモン女子修道院の隠遁生活について……ジュリエットがデルベーヌ院長に誘惑されること……孤児となった彼女が最初に頼ったマダム・デュヴェルジェの宿の遊びについて……監賊ドルヴァルの展開する所有権論のこと……極端な道楽者ノアルスイユとの出会いと彼の趣味について……ノアルスイユが彼女の悪徳を鍛えること……ジュリエットが盗みの廉で逮捕されること
第2部 ノアルスイユ夫人への残虐行為について……ジュリエットに付いた悪徳の女教師クレールウィルのこと……ナントの死刑執行人デルクールの哲学について……クロリス一族の惨殺と事件の顛末について……サン・フォンの来世における因果応報説について……クレールウィルの地獄の教義について
第3部 悪事友の会について……カルメル会の修道院での遊蕩について……ジュリエットの実父殺しについて……ベルモール伯爵の宗教撲滅計画のこと……愛に関する演説について………女魔術師デュランのこと……悪事を恐れ、サン・フォンの逆鱗に触れること……ジュリエットがロルサンジュ伯爵と結婚すること……シャベエル神父にすべてを託しイタリアへ逃走すること……アペニンの食人鬼·ミンスキーのこと
第4部 ミンスキーのこと承前……フィレンツェについて……ドニ伯爵夫人の母娘殺し計画とその顛末……ローマについて……ジュリエットが同性愛女ボルゲエズ公爵夫人と意気投合すること……アルバニ枢機卿とベルニ枢機卿の乱交について……グリロ公爵夫妻の死について……司法長官の要請で施療院に放火すること……ジュリエットがヴァチカンで法王に謁見すること……法王ピウス六世の殺人に関する長広舌について
第5部 システィナ礼拝堂における堕落した饗宴のこと……ジュリエットが仲間達と法王庁の財産を盗むこと……盗賊団に拉致されクレールウィルと再会すること……頭目ブリザ・テスタの館での無軌道な淫楽について……ボルゲエズ・クレールウィルと三姉妹と称して生活すること……お人好しのナポリ国王フェルヂナンドとマリー・アントワネットの妹シャルロット王妃のこと……ナポリ周辺における遊蕩と汚辱について
第6部 王妃シャルロットを騙してナポリ国王の金貨を盗むこと……ボルゲエズをベスビオス火山の火口に投げ込むこと……再会したデュランに騙され殺して財宝を奪うこと……ヴェネチアでの気儘な生活について……官憲に追われてジュリエットがパリに逃げ帰ること……ノアルスイユの二重結婚について……不幸なジュスチーヌの死について
訳者あとがき

【閨房の哲学】1992年 P449 帯背少ヤケ、角折れ跡、僅破れ 付録ポストカード付
“悪徳貴族と遊蕩婦人がいたいけな少女に悪の哲学を理論的実践的に教育するという設定の対話体作品。サド自らの思想が最も攻撃的に吐露された戦慄の中篇。「ジェローム神父の物語」「セラフィーヌの物語」「ブリザ・テスタの物語」を併録。”(宣伝文)

“戦慄の〈悪〉の思想
法律・道徳・週刊、すべての軛から自由になったとき、弱肉強食の闘争が始まる。社会から離れて自分だけを恃りとし、絶対的強者として生きる態度を直截に表明した「性と革命」の異色作。”(帯文)

目次:
道楽者の自由思想家たちへ/第1の対話/第2の対話/第3の対話/第4の対話/第5の対話/フランス市民よ、共和主義者でありたければ、もう少しの努力だ/第6の対話/第7(最後)の対話
ジェローム神父の物語
セラフィーヌの物語
ブリザ・テスタの物語
訳者あとがき

【アリーヌとヴァルクール又は哲学小説】1994年 P823 帯折れ跡、背少ヤケ、角破れ 函背ヤケ、剥がれ、角スレ 付録ポストカード付
“悪徳法院長の娘アリーヌと良家の出だが財産のないヴァルクールの悲恋物語を主流に、法や国家の廃絶を原理とするユートピア等を巡るサンヴィルとレオノールの冒険譚を含む、サドの自伝的要素が盛り込まれた書簡体長篇の完訳。”(宣伝文)

“極北のエゴイスム
突き詰められたサドの思想は逆説の文学へと結実した。残忍で圧倒的な不幸や禍を払い除け、暗黒アフリカへ、南太平洋のユートピアへと経廻る冒険譚と、悪意に満ちた父親の不倫の淫欲に抗う若き恋人達の72の書翰による悲恋物語。余りの過激さ故に廃棄処分に付された問題作の完全翻訳。”(帯文)

目次:
第一部 アリーヌとヴァルクールの悲恋物語
第二部 サンヴィルの冒険譚
第三部 レオノールの冒険譚
第四部 悲恋物語承前
編者の覚書
訳者あとがき
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