2015年 四六判 ソフトカバー P160 ビニールカバー・帯付
“全20冊から選りぬく自選詩集
詩人はことばと二人連れ―。急逝直前に全20冊の詩集から自選した138篇を収録。大阪の風土を生きて、詩と共に在りつづけた半世紀をあかす。”(帯文)
目次:
【詩集〈清潔なみちゆき〉から】
春/夢/未だこの世は終りではない/清潔なみちゆき /赤い靴/蛙/向わねばならない
【詩集〈白昼〉から】
八百屋お七/美男/自在にうごきまわる垣があって
【詩集〈沼〉から】
沼/ほうせんか/椀/あやめ/花の里/恋
【詩集〈いろ〉から】
かんざし/さるすべり/さくら/月/柳/春
【詩集〈夢刺し〉から】
魚/つつじ/藤/ひかる君/花/火が移るまでを
【詩集〈まいまい〉から】
はなの傘/はなのふじ/あかい椿/川/刺青/雀/泣いている/糸取り/芽/めぶきやなぎ/ゆめ
【詩集〈たま〉から】
山ざくら/つつじ/さくら/ほたる
【詩集〈浮舟〉から】
こいびと/雨のあと/池の日射し/しゃくなげ/はな/あいびき/そんな舌
【詩集〈君や来し〉から】
家の中のさくら/のぼるゆめ/こぼれる/夜/雨/牡丹花/牡丹/玉のように/家
【詩集〈日の記〉から】
さくら吹く/置きまどう霜/浮き浮きと/春の海/午後に/火の記
【詩集〈畦の薺〉から】
乱菊/光る鍋/夕焼ける秋/弁当/あじさいのはな/畦の薺/庭の花/ほおずき
【詩集〈風が吹いて〉から】
赤い傘/思い出/風が吹いて
【詩集〈菜庭〉 から】
浮いてはる/軽うなって/めまい/落ち鮎/大根の花/違うねん/
【詩集〈傘のような文字〉から】
草のような文字/藤の宿/秋が/とんぼ/甘い冬/履歴/洗濯/われもこう/とおりゃんせ
【詩集〈菜の花畑の黄色の底〉から】
はな/あじさい/おかあさんの春/撫子/椿の木の下で/桃/名画/うぐいす/れんげのはな/大地/アフリカ/菜の花畑の黄色の底で
【詩集〈さるすべり〉から】
金雀枝/牡丹/言の葉で餅包み/ふじのはなぶさ/露の玉/ふじの雨
【〈句まじり詩集 花〉から】
あれ/田舎道/五七五/はなも小枝を/まっしろ /形/冬/自伝・喩
【詩集〈人文〉から】
人文/花ざかり/からす/物売り/ぶどう山
【詩集〈灯色醗酵〉から】
撫でさすれ/姐/現代詩/カミ笑い/夕凪/橋上/夕雲/灯色醗酵
【詩集〈秋の湯〉から】
日の入り/猫/鍋の豆/存在/五月は ちまき/花の続き/秋の湯/水に揺れ
【散文】
わたしが詩を書きはじめた頃/石原吉郎へ/御堂筋/便利使い/どちらも毛をなびかせて走るではないか/なんでやねん/さよなら/トウスミトンボ
【作品論・詩人論】
三井葉子のすがた(石原吉郎)/三井さんの「女の強さ」(永瀬清子)/不思議な無欲(粟津則雄)/無明の底(財部鳥子)/「さん さん と」(鈴村和成)/「ひょうきん」の発見(井坂洋子)
三井葉子略年譜