平成3年19刷 四六判 ソフトカバー P260 カバー少汚れ、端僅イタミ、背少ヤケ 小口少ヤケ、時代シミ 見返し上角剥がし跡
“日常何気なく使われている暦を調べてみると、天文、神話、宗教、民俗など人類の様々な知恵が結晶していることに気がつく。そこでは数の論理がつねに働いていて、《数》が暦と占いの懸け橋にもなっている。本書は、その文化遺産を踏まえながら、古代の暦から現在のグレゴリオ暦への道をたどり、“時間の区切り”である月や週の周辺を探るとともに、八卦、干支、九星術、占星術などの構造を数によって解き明かそうとしたものである。”(カバー紹介文)
目次:
序章 時間を区切る
《暦》とはもともと何だろうか/“果てしある”宇宙/《バラモンの塔》が告げる世界の終末/古代中国の数の表現/たいへん“億劫”なエピソード“金輪際”から“有頂天”まで/大きい数について/多数をあらわす数の話
第一章 月と惑星をめぐって
月と暦―カルデア神話の世界/月の満ち欠け /惑星と数字の《七》/1週間の順序はどうしてできたか/日曜日はなぜ休日になったか/年月日からの曜日の計算法
第二章 聖数《七》の神話
聖書にあらわれた《七》 /占数術《ゲマトリア》の666とは/仏教に見られる聖数《七》/《七福神》について
第三章 一週間の曜日名
日曜日には二通りの流れがある/火水木金曜の由来/英語の七曜名の“ルーツ” /フライデーをめぐる余話/土曜日の由来とクリスマス/風変 リな一週間―五日週/《六曜》について
第四章 古いヨーロッパの暦
ヨーロッパの暦に親しむために/一から一〇までをあらわす冒葉/Septemberはなぜ九月なのか/《ロムルス暦》について/《ヌマ暦》について
第五章 十二ヵ月名にあらわれる神々
ギリシャ・ローマ神話の世界/《三月》の由来/《六月》の由来/《二月》の由来/“私生児”の月とは/《一月》の由来/《四月》と《五月》の由来
第六章 《グレゴリオ暦》への道
閏年《ビセクスタイル》の科学/《ユリウス暦》について/アウグストゥスの改暦/《グレゴリオ暦》のしく
み/風変わりな暦《イスラム暦》/《イラン暦》とは/仏滅紀元と《ビルマ暦》/《フランス革命暦》/《余日》について/《紀元》について
第七章 自然暦 ―二十四節気―
自然の季節に合った暦の基準/《二十四節気》とは/冬至祭と《割礼年初》/七十二候とは何か
第八章 《陰陽五行説》の原理
《四》および《五》という数について/《五進法》の世界/《陰陽五行説》とはどんな考えかたか/五行配当とは何か/五節句について/五神と五帝について/五行の相生と相剋とは/季節の五行配当
第九章 干支と聖数のロジック
《干支》にはこんな意味がある/“甲乙”“ABC”のランクづけ/三つに分けるか、四つに分けるか/聖数《三》の意味/《三すくみ》と《じゃんけん》
第十章 六十進法の世界
《十二支》とは何か/《十二支》の五行配当/十二支の時刻配当/年月日の干支の計算法/《六十干支》について/古代中国の予言説讖緯説/建国記念日はいつなのか/結婚のタブー、愛のタブー/《六十干支》の計算法/《天中殺》や《四柱推命》の理論構造/《六十進法》の世界
第十一章 八卦の論理
《八卦》の基本的なしくみ/卜占と筮竹/易による占いとそのロジック /八卦による相生と相剋/《凶》と鬼のオリジナル
第十二章 九星術のロジック
“よい星のもとに生れる”とは/数字パズルにアタック/《九星》の理論/《九星術》とは何か/九星の年月日の配当について/年月日の九星計算/《暗剣殺》について/《五黄殺》について/《相性》がいいとはどういうことか/九星の《相性》を計算する/十二支による相性
第十三章 ホロスコープの科学
“蟹座の生れ”とはどういうことか/占星術の生い立ち/黄道十二宮とは/占星術による相性/占星術の相性を計算する
あとがき
参考文献