昭和45年初版、46年2刷 四六判 P593、591 各巻函角イタミ、本体小口時代シミ 第2巻本体背シミ汚れ多
“近世より現代に亙り我国の民間に伝承される怪奇譚の集大成
意識下の闇に横たわる怪異《あやかし》の世界―永劫《とこしえ》に人間の魂を脅かしつづける……”(第I巻帯文)
【第I巻】
目次:
序 ―原本より―
雀が森の怪異/藍瓶/虫採り/黒い蛙/黄灯/月光の下/河獺/赤い土の壺/水面に浮んだ女/鼓の音/赤い鳥と白い鳥/宝蔵の短刀/幽霊の自筆/義人の姿/猫の踊/鬼熊一代記/道中安全の煙管/狐の手帳/女の首/岐阜提灯/青い紐/悪僧/水魔/机の抽斗/男の顔/貧窮問答/勝海舟と行者/貧乏神物語/怪僧/飛行機に乗る怪しい紳士/人のいない飛行機/追っかけて来る飛行機/名画の野猪/観音像/雷の死刑/庭の怪/蟇の血/女の怪異/あかんぼの首/蛇の木/とんだ屋の客/薬指の曲り/白いシャツの群/灯台鬼物語/八人みさきの話/一緒に歩く亡霊/蟇の怪/蟹の怪/怪しき旅僧/畸人列伝/盲人突きの話/椎の葉/赤い花/草藪の中/雑木林の中/藤の瓔珞/牡蠣船/長崎の電話/女の姿/鎌/人犬記/ある神主の話/魚津物語/白い花赤い茎/六人の漁師/月下の宴/人面瘡物語/竈の中の顔/祠の格子扉/奇人狂人/殺人鬼横行/匪徒跳梁/黒風/炭取り/馬の怪/悪少年記/宇賀長者物語/榛名湖物語/雀の宮物語/魔王物語/死人の手/龍を生捕った話/神仙河野久/仙術修行/港の妖婦/小柄を得た話/亡者会/怪談覚帳/ウナギ《魚+亶》の怪/岩魚の怪/烏の怪/長者/鶏物語/雁/人蔘の精
解説(真鍋元之)
【第II巻】
目次:
京城の街を歩きて/虎妖奇談/山寺の怪/妓生春香物語/吉野山中の魔神/日金地獄/酋長の話/暗殺時代/丸山教祖物語/警察署長/雨夜艸紙/雨夜続志/淡山子の奇談新編/猿の話/老猿の復讐/猿の群/一握の髪の毛/村の怪談/恵比寿の賭博/馬の顔/神を喫う/蛾/黒い蝶/指環/蛇田の話/雪の夜の怪/蛇性/唖娘/築地の川獺/車屋の小供/電球にからまる怪異/海異志/累物語/四谷怪談/牡丹灯籠 牡丹灯記/蛇性の婬 雷峯怪蹟/頼朝の最後/怒/侏儒/提灯/花の咲く比/不動像の行方/転び往く石/船の上/春心/蛇怨/鮭の祟/妖怪記/終電車に乗る妖婆/料理番と婢の姿/這って来る紐/白っぽい洋服/藍微塵の衣服/参宮がえり/鍛冶の母/地獄の使/忘恩/山姑の怪/異説切支丹屋敷/通魔/怨霊/尼になった老婆/立山の亡者宿/水郷異聞/幸運/餅を喫う/盗賊の手荷物/我が身の素性を探りに/真紅な帆の帆前船/萌黄色の茎/妖影/翡翠/二通の書翰/法衣/放生津物語/山の怪/蝿供養/怪人の眼/幻術/切支丹転び/針打ち/女賊記/村の盗人/文妖伝/碑文谷巷説/焦土に残る怪/海嘯のあと/娘の生霊/棄轎
解説(真鍋元之)