1981年初版　文庫判　P234　カバー少スレ、少ヤケ　小口からページ端にかけてヤケ　末尾端僅イタミ

“ウォレンは、罪と恥辱だらけの過去の記憶をすべて消されて、ひきかえに長い軍務契約を結んだ。入隊した宇宙軍団203連隊の仲間たちは、記憶の一部しか失っていないので彼を驚嘆し畏怖するあまり「おめえは、ほんまもんの化け物だな」と言ったりした。
さて、彼ら203連隊は母なる地球《テラ》のために宇宙船に乗って異邦の惑星を転戦していった。ロボット兵との銃撃戦。無謀な突撃を指揮するハンディ大佐、爆発する毒きのこ、生きたまま人間を消化する毛布のような形の〈とびかかりじゅうたん〉……死線をさまよう戦闘の連続また連続。やがてウォレンは、失われた記憶と身もとを捜して隊を脱走し、またもや犯罪を重ねていく。そして、彼を追跡するテレパシー能力と、金属的な輝きの裸体をもった不死身のオスカー。こうして失われた自分を求めて過去を旅していくユリシーズ、ウォレンは、そこでどんな自分と遭遇するのか？”（カバー裏紹介文）