1979年　Ａ５判　P439＋索引P9　函・本体元パラ・小口からページ端かけてヤケ

“本書は、アヘン戦争（一八四〇―四二年）後、中国の南部沿海において顕著な社会問題となった「売豬花」、すなわち女子を売買ないし略売して、中国から海外へ出洋させたできごとに関する歴史分析であり、記述の主な対象は広東省におけるそれである。…”（本書「前言」より）

目次：
前言

Ｉ　苦力貿易と「豬花」
　一　近代中国の「豬仔」と「豬花」
　二　アメリカ「豬花」と香港
　三　香港保良局の開設
　四　香港保良局文書の発言
　五　新大陸から東南アジアへの旋回
　保良局文書目録

ＩＩ　「豬花」南航始末
　一　二都の公娼制度
　二　船政官問話
　三　冒娶騙売
　四　既婚婦人の略売
　五　私逃する妻たち
　六　略売のひろがり
　七　拐匪と民衆
　八　二十世紀における概況

ＩＩＩ　妹仔制度「豬花」
　一　妹仔制度下における民衆の営為
　二　妹仔の社会体系、ならびに海外転売
　三　妹仔の解放

ＩＶ　救済の理論と実際
　一　送還
　二　保良事業にみる半近代、半封建的性格
　三　植民地統治と救済事業

付篇　文書
　制度／婦女子略売／冒娶騙売／シンガポール、マレーシア関係／サンダカン関係／ヴェトナム関係（一）／ベトナム関係（二）／タイ関係／妹仔／その他の婦女売買／少年略売／領婚

あとがき
広東省図
珠江沿岸図
索引