1993年 B5判 P82 表紙僅汚れ
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“産む性―近世においては、女にとって子どもを産み、育てることが重要なことだとされていました。〈略〉そのような社会で女はどのようにして「女」であることを意識し、人を愛し、生活していたのでしょうか。
遊ぶ性―遊郭という場所において、遊女は自らの性を売ることを余儀なくされていました。〈略〉女にとって、自らの性を「遊び」の対象とされることはどのようなことだったのでしょうか。
女という性―女は「産む」性であり、「遊ぶ」性なのでしょうか。この二つはあくまで男にとっての「女」性です。ではいったい、「女」という性は、どういうものなのでしょうか。”(本書「はじめに」より)
1993年に開催された特別展に合わせて刊行。
近世日本の女性の生活、文化を探る資料図版、論考を収録。
目次:
はじめに
謝辞・凡例
カラー図版
I 女と男、そして心中
きのふも心中、けふもまた…心中の流行
II 産む性―江戸の女と結婚・離婚
江戸の理想の女性像/女の子の遊び/女の一生/江戸のメーキャップ法/江戸のワーキングウーマン/江戸のブライダル…その理想と現実/江戸のブライダル…貞女は二夫にまみえた!?/×1(バツイチ)は強かった!?/三くだり半/縁切寺/現代によみがえった縁切寺
III 遊ぶ性―江戸の女と遊郭―
遊郭/さまざまな遊女たち/遊女の実生活…絵画は語る/遊女の実生活…資料は語る/夜鷹・地獄・船饅頭…底辺の遊女たち/宿場の女…飯盛女/茶立女/遊女吉川身請事件/時代を超えて
IV 女という性―表現する女たち―
自己を表現する…俳人たち/自己を表現する…太田垣蓮月/旅立つ女たち
論説
総論(宮前千雅子)
中世から近世へ―女の移り変わり―(脇田晴子)
遊ぶ女としての遊女(佐伯順子)
底辺の女と売春(曽根ひろみ)
「三くだり半」にみる女たち(高木侃)
展示品一覧