1986年初版、87年初版　Ａ５判　P364、404　各巻帯背ヤケ、カバー端少イタミ、小口僅汚れ　Ｉ巻帯袖内側糊付け跡　ＩＩ巻カバー裏凹み

“内向型・外向型といった人間の類型を提示し、それを文学作品や歴史上の人物たちの中に探る。分析心理学以外の分野にも寄与する書。”（Ｉ巻帯文）

“人間の心理的、性格的類型に対する従来の考え方を批判的に紹介し、自己の精神分析学的類型論を大胆に展開するユングの基本的著作。”（ＩＩ巻帯文）

目次：
【Ｉ巻】
第七版序言
第八版序言
編集者序言
序文
序論
第一章　古代および中世の精神史における類型問題
　一　古代の心理学について―テルトゥリアヌスとオリゲネス
　二　古代教会における神学論争
　三　全質変化の問題
　四　唯名論と実在論　｛a　古代における普遍の問題／b　スコラ哲学における普遍の問題／c　アベラールの統合の試み｝
　五　ルターとツヴィングリとの聖体論争
第二章　類型問題に対するシラーの構想
　一　人間の美的教育に関する書簡　｛a　優等機能と劣等機能／b　根本衝動について｝
　二　素朴文学と情感文学とに関する論文　｛a　素朴的根本態度／b　情感的根本態度／c　理想主義者と現実主義者｝
第三章　アポロン的なものとディオニュソス的なもの
第四章　人物判断における類型問題
　一　ジョルダン類型に関する概説
　二　ジョルダン類型の各論と批判　｛a　内向的な女性／b　外向的な女性／c　外向的な男性／d　内向的な男性｝
第五章　文芸における類型問題―カルル・シュピッテラーの『プロメテウスとエピメテウス』
　一　シュピッテラー類型学に関する概説
　二　シュピッテラーのプロメテウスとゲーテのプロメテウスとの比較
　三　統合的象徴の意義　｛a　対立問題のブラフマン的把握／b　統合的象徴のブラフマン的把握／c　力動的合法則性としての統合的象徴／d　中国哲学における統合的象徴｝
　四　象徴の相対性　｛a　婦人への奉仕と魂への奉仕／b　マイスター・エックルトにおける神の概念の相対性｝
　五　シュピッテラーにおける統合的象徴の本質
注
訳者後記

【ＩＩ巻】
第六章　精神病理学における類型の問題
第七章　美学における類型的態度の問題
第八章　現代哲学における類型問題
　一　ジェイムズの類型
　二　ジェイムズの類型の特色ある対立組合せ　｛a　ジェイムズが類型を区別する特徴として挙げている第一の対立組合せは合理主義と経験主義げある／b　ジェイムズが提示する第二の対立組合せは主知主義対感覚主義（センセイショナリズム）である／c　ジェイムズの第三の対立組合せは概念論対唯物論である／d　第四の対立組合せは楽天主義対悲観主義である／e　第五の対立組合せは宗教性対反宗教性である／f　第六の対立組合せは非決定論対決定論である／g　第七の対立組合せは一元論対多元論である／h　第八の対立組合せは独断論対懐疑論である｝
　三　ジェイムズの見解に対する批判
第九章　伝記学における類型問題
第十章　類型の一般的記述
　一　序
　二　外向型類型　｛a　意識の一般的態度／b　無意識の態度／c　外向的態度における心理的基本機能の特殊性｝
　三　内向型類型　｛a　意識の一般的態度／b　無意識の態度／c　内向的態度における心理的基本諸機能の諸特性｝
第十一章　定義
　｛抽象化／情動／情動性／アニマ、アニムス／統覚／古代性／元型／同化／意識／像／思考／分化／異化／感情移入／態度／情緒／感覚／エナンティオドロミー／外向性／感情／機能／思想／感情／自我／理念／同一化／同一性／想像／個性／個性化／個人／知性／取り入れ／内向性／直観／非合理的／集合的／補償／具象化／構成的／リビドー／権力コンプレックス／劣等機能／客体段階／方向づけ（見当識）／「神秘的分有」／ペルソナ／空想／投影／心／合理的／還元的／魂／魂の像／自己／主体段階／象徴／総合的／超越的機能／欲動／類型／無意識／意志｝
結語
付録
　心理学的類型の問題について
　心理学的類型学
　心理学的類型学
注
訳者後記
人名索引
事項索引