2000年　Ａ５判　P343　帯付　函僅スレ

“風景に投影される憂愁と倦怠、あるいは癒し。われわれはこの詩集によって、時間の陰影、精神の摩滅が、いかに美しいかを的確に知ることができる…。喜志邦三”（帯文）

目次：
【詩集『鰯雲』　―未刊行詩集】
初夏　｛忘帰洞／立春大吉／春日遅々／春の行乞／雨の降る日のなげき節／疼痛／《病だれ＋肖》《病だれ＋曷》の木／晩夏黄昏｝
いじけもの図鑑　｛泥鰌／コアラ／豚／狡兎三窟／蚯蚓／蟒蛇／蟹／螻蛄／駱駝｝
秋冬　｛雨が止まらない／鰯雲／秋の雨降る／帰り道／寒い日のコラージュ／冬終わる｝

【詩集『干潟の風景』】
碧空　｛碧空／五月遊吟／緑／五月の雨のなかで／破調曲／廃港／日記断片／夏の訣れ／晩夏の画集／秋の日記／焦点距離が遠くなる／寒い日｝
驟雨　｛驟雨／愛惜／砂漠のなか／雨期の日記／日没／汚染／冷える／そげてゆく｝
ほとびた昼下がり　｛ほとびた昼下がり／寒い夜の唄／路上／神話／孤島／沼／あいつ／祈り｝
泥の船　｛泥の船／逃げ水／夏のおわり／うたげのあとで／芝生の風景／暮色／蓑虫／乱れ木魚／悪い夢｝
なげきぶし　｛なげきぶし／点景／秋霖／公園にて｝
あとがき

【詩集『置時計とカットグラス』】
序（喜志邦三）
緑蔭　｛五月の夜に／緑蔭／こわれた暗箱／倦怠／NIHILISTIC SUMMER／ある季節／秋／秋の旅人／風のある日の喪｝
耳鳴り　｛風／早春の日に／いとしい少女の歌／風／紫陽花／喪失／割れた飾り皿／恋のおわり／残像｝
風景画　｛失った画帖／風景画／狂死した親友の話／円運動の開始／城｝
あとがき

【詩集『湿度計』】
いらだち／みなしごの恋／血の附いた竹馬／屋上ビアガーデンにて／冬の歌／こころ／晩春／あざらし／水晶の夏／ながれ星／星／秋の日の歌／奇妙な風景／ゆめ／縁日風景／この春に／雨の降る日の歌／おぼろ月夜／雨もよい／百貨店の屋上庭園／テニスをしよう／雨のるなぱあく／雨期の三日月／雨期の顔／遅い日没／愛／河畔公園にて／風化途上／夏空／月下の旅人｝
あとがき

海部洋三郎詩集「あとがき」