1991年 四六判 ソフトカバー P248 カバー少クスミ、背ヤケ、上端少イタミ
“人と他界をつなぐ夢魔の「馬」たち
未知なるものへの怖れと憧れを人はどのような想像力で埋めたか
日本から中国、アジア、ヨーロッパへと”(宣伝文)
目次:
はじめに 馬をめぐる民俗自然誌について
第1章 馬と人生―日本人のみた馬―
{1 馬の新年祝い/2 馬祝い・馬繕い/3 馬サナブリの日/4 馬言葉の発生}
第2章 馬頭観音以前のこと―生死観からみた馬の供養―
{1 馬屋祭文と馬頭観音/2 馬頭観音のいろいろ/3 人も馬も道行きつかれ/4 馬の卒塔婆}
第3章 天から小馬で来る女―日本の妖怪信仰からの展望―
{1 提婆風のこと/2 馬士《まご》のフォークロア/3 魔物ダイバ・ギバの体験/4 “大津東町上下仕合”}
第4章 大王の世紀と馬飼部―古代史の馬を飼う部民―
{1 馬形埴輪の幻想/2 馬飼部の起源/3 馬飼部の名負いの氏/4 馬飼と海人と隼人と}
第5章 神々の馬―日本の神信仰とヨーロッパの魔の狩人―
{1 神馬の伝統/2 形代馬から絵馬へ/3 死の馬が巡る夜/4 馬に乗った魔の狩人}
第6章 春を舞う馬―日本の春駒とヨーロッパのひょこすか馬―
{1 馬飼部の宇津保風/2 春の初めの春駒の夢/3 万歳と春駒と/4 ひょこすか馬}
第7章 馬と豊穣の女神―日本の大嘗祭とヨーロッパの穀物神信仰―
{1 大嘗祭と馬と/2 馬を殺す儀礼/3 馬喰菩薩の素顔/4 馬首をもつ穀物の女神}
第8章 魔の馬の足跡―中央アジアの宗教表象からユーラシアへ―
{1 犠牲の馬の剥ぎ皮/2 馬頭琴のひびき/3 馬の蹄の跡の水/4 馬の女神の表と裏}
第9章 天馬の歌―中国大陸の民俗からの展望―(西脇隆夫)
{1 名馬について/2 天馬の由来/3 龍馬伝説/4 馬の民俗行事}
第10章 馬の起源と太陽の馬―ユーラシアの神話からの展望―(大林太良)
{1 馬の起源/2 太陽の馬/3 アジアから中国まで}
第11章 雷の馬・王殺しの馬―西アジアの神話からユーラシアへ―(大林太良)
{1 雷の馬/2 馬と双生児神/3 呪われた水の馬/4 馬に殺された王}
第12章 生と死の馬―ヨーロッパの民俗からの展望―(飯豊道男)
{1 黄金の馬/2 銀の馬/3 白馬の騎士/4 死から生へ/5 キリスト教との習合}
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