昭和56年　四六判　P403　ビニールカバーおよび表紙端少イタミ　帯背ヤケ大　天時代シミ多

“ロシア文学の核心を求めて
ドストエフスキイ、ゴーゴリ、トルストイはもとより、紹介されることの少なかった革命前後のロシア・アヴァンギャルドまで、ロシア文学の展開を世界文学史の中に位置づけつつ、その特質と魅力を縦横に論ずる、まったく新しい文学案内。”（帯文）

目次：
Ｉ
　薔薇と十字架　｛ロシアの謎／ゴーゴリの魔／不能者の幻想　ゴーゴリの魔ＩＩ／ゴーゴリ的伝統／魔の系譜　ゴーゴリ的伝統ＩＩ／ペテルブルグの神話　ゴーゴリ的伝統ＩＩＩ／ドストエフスキイのペテルブルグ／都市と文学／ベールィの『ペテルブルグ』／ブローク　ペテルブルグよりロシアへ／ブローグの『薔薇と十字架』

ＩＩ
　ロシア・ロマン主義をめぐって
　世界観、世界像と小説　バルザックとドストエフスキイ
　ロシア象徴主義とニーチェ　ロシア象徴主義の一側面
　ロシア幻想文学の系譜
　ためらいと懐疑　スラヴ圏における幻想文学の起源
　遊びの言葉・作品の言葉
　ロシア革命と《二十世紀ロシア・ルネッサンス》
　ロシア革命と亡命文学

ＩＩＩ
　ドストエフスキイと西欧
　ホフマンとドストエフスキイ
　昭和史におけるドストエフスキイ像
　トルストイの「位置」について　生誕百五十周年に寄せて
　チェーホフと批評家たち
　星と夜空への夢想　近代ロシアの詩人たちの肖像
　メレシコーフスキイについて
　ヴォギュエの『ロシア小説』をめぐって
　リルケとロシア
　ナボーコフとロシア
　ロシア文学にあらわれたフランス
　ロシア近代絵画の曙
　シャガールとロシア
　私の露西亜文学事始

あとがき
初出誌一覧