1964年 四六判 P390 函イタミ、ヤケ 本体表紙背ヤケ 両見返しヤケ、裏見返し日付記入、記名消し跡
16世紀のキリシタン時代から鎖国禁教時代を経て明治・大正期まで、日本における聖書の受容と翻訳のあゆみを辿る。
目次:
はしがき
凡例
第一章 キリシタン時代の聖書
I ヤジロウ訳『サン・マテウスのエワンゼリヨ』と「十のマダメントス」
II フェルナンデスとフロイス訳福音書
III 『日本のカテキズモ』和文稿本―エヴォラ屏風下張文書―
IV 『領主ゼスキリシトの御パッションの事』
V パレト写本と『ドミニカの抜書』
VI 『ドチリナ・キリシタン』
VII 京都版『新約聖書』
VIII 『さんたまりやのおひしよ』 ―『耶蘇教写経』
第二章 蘭学者の聖書知識
I 新井白石の『西洋紀聞』
II 禁書および蘭書の流入
III 山村昌永の『西洋雑記』とその系統
IV 平田篤胤の『本教外篇』
V 小関三英訳『吉利支略伝』―モリソン号の渡来―
VI 『和蘭宝函日本之部』
VII 箕作阮甫の『読旧約全書』
第三章 海外における聖書和訳
I モリソン・ミルン漢訳『神天聖書』
II ギュツラフ訳『約翰福音之伝』と『約翰上中下書』
III S・W・ウィリアムズ訳の聖書
IV ベッテルハイム訳の聖書
第四章 禁教下における聖書和訳
I C・M・ウィリアムズ訳『十誡』と『マタイ福音書』
II ヘボンの漢訳聖書転訳
III ヘボン訳『真理易知』
IV フルベッキ訳の聖書
V ゴーブル訳『摩太福音書』
VI ヘボン・ブラウン訳福音書
VII 聖書の献上
第五章 教外者の聖書の知識
I 漢籍教書の流布
II 石川彜訳編『西洋夜話』と永田方正訳『西洋教草』
III 田島象二訳『馬太氏遺伝書』
IV 干河岸貫一訳『両約全書自語相違』
第六章 翻訳委員会訳新約聖書
I 翻訳委員社中
II いわゆる委員訳分冊聖書
III 一八七五年版『路加伝』
IV 一八七六年版『羅馬書』
V 委員訳分冊聖書の正誤表
VI 真かたかな版分冊聖書
VII 真ひらがな版と老人用版聖書
VIII ひらがな版分冊聖書
第七章 旧約聖書の翻訳
I パーム訳編『偶像非神論』
II 東京翻訳委員会訳旧約聖書
III C・M・ウィリアムズ訳『朝晩祷文、附リタニー』
IV チェンバーレン訳『讃美之歌』
V フルベッキ訳「詩篇」
VI 旧約聖書の翻訳委員
VII 分冊旧約聖書の刊行
第八章 N・ブラウン訳新約聖書
I 『聖書之抄書』と『恵蘇君之譬話』
II 『志無也久世無志与』
III ホワイト校訂『馬太伝』
IV 横浜侵礼教会版『新約全書』
V 川勝鉄弥改訂『新約全書』
第九章 特殊聖書と聖書協会
I 漢訳聖書の訓点本
II 原胤昭刊和漢訳『新約聖書』と小嶋法竜訓点聖書
III ヘボンのローマ字聖書
IV 加藤九郎とピヤソンの『略解新約聖書』
V 井深梶之助訳『俗語馬可伝』
VI バチラー訳のアイヌ語聖書
VII 中川書店版『英和対照新約全書』
VIII 三聖書会社の事業合同
IX 初期の聖書釈義書
第一〇章 明治カトリックの聖書和訳
I プティジァン准『聖教初学要理』と『聖教日課』
II プティジァン准『後婆通志与』
III 『旧新両約聖書伝』と『耶蘇言行紀略』
IV 高橋五郎訳『聖福音書』
V ラゲ訳『新約聖書』
第一一章 正教会の聖書和訳
I 『日誦経文』
II 『小祈祷書』
III 正教会の訓点『新約全書』
IV ニコライ訳『新約』
第一二章 新約聖書の大正改訳
I 聖書改訳の機運
II 左近義弼訳聖書
III 改訳『マコ伝福音書』
IV 大正改訳『新約聖書』
あとがき
付録
一 「主祷文」訳例
二 書名・人名索引