2011年 11.1×16.0 P325 カバー僅イタミ ページ前半部に鉛筆引き線消し跡(筆圧痕)多
2011年 11.1×16.0 P325 カバー僅イタミ ページ前半部に鉛筆引き線消し跡(筆圧痕)多
“三千三百年前、漢字はなぜ生まれたのか。
漢字は神への祈りのために生まれた。
神へ歌を捧げ、舞を捧げた。
その物語が「歌」「舞」という文字に秘められている。
白川静をこよなく敬愛する梅原猛が原初の文字に封じこめられた古代人の心について聞き、とことん語り明かす、東洋の精神にせまる巨人対談。”(カバー裏紹介文)
目次:
はじめに
第一章 卜文・金文 --漢字の呪術
{「白川静」の学問―異端の学から先端の学へ/『万葉集』と『詩経』―甲骨文と殷王朝/三つの文化―文身・子安貝・呪霊/神聖王と卜占―神と人との交通/「道」と異族―悪魔祓い/殷の神秘世界―周の合理主義的社会/殷以前―「夏」・「南」……民族移動/長江中流―彭頭山文化/再び長江中流―屈家嶺文化/黄河の神―洪水神・共工/サイとホコ―「存在」、キヨめられたもの/玉の文化―〈王+宗〉・璧・鉞/青銅器の文化―呪鎮/呪鎮と稲作―土器と銅器/漢字の日本的変容―百済人の発明・訓読/和文調の漢文読み―「和語」を生かす/孔子・葬送の徒―墨子・工人集団/蘇東坡と陶淵明―「白川静」は三人?/立命館と高橋和巳―『捨子物語』と「六朝期の文学論」/長生の術―百二十歳の道}
第二章 孔子 ―狂狷の人の行方
{和辻哲郎の『孔子』―白川静の『孔子伝』/陽虎、孔子の師?―近くて遠い人/孟子・鄒衍・荀子・韓非子―「斉」の国へ/孔子と墨子―職能集団、葬送と技術/孔子と雨請い―髷結わず/巫女の私生児―行基菩薩/殷から周―羌人と姜姓四国/荘・老―『荘子』・神々のものがたり/『論語』から禅宗へ―語録の伝統/『楚辞』―残された神話/中国の神話―奪われたものがたり/南人の神話―伏羲・女《女+咼》/殷と日本―沿海族の俗/兄妹・姉弟のタブー/死・再生の思想―鳥が運んだものがたり}
第三章 詩経 ―興の精神
楽師集団と『詩経』―伝承された「風」「雅」「頌」/『詩経』の発想法・表現法―「賦・比・興」/「興」という漢字―両手で酒を注ぐ象/草摘みの呪術―願事成就の仕草/「雅」の民俗―「隹」が潜んでいる/魚と鳥、空と海―陰陽的概念/「関雎」の位置が語るもの―『万葉』の雄略歌の意味/「碩鼠」の人々―ユートピア「日本」へ渡った?/「十月之交」・十と七の謎―幽王元年、紀元前七八〇年/国が滅びる時―古代的概念から生まれ出る文学/「早麓」・「大雅」の「興」―人麻呂の宮廷歌/殷と日本と……周の農業―稗・粟・小麦……稲作?/怨霊と守護霊―殷人の末裔・宋人と海幸彦の末裔・隼人と……/古型を残す「周頌」―周鐘を鳴らし歌い上げる}
おわりに