平成5年　文庫判　P273

“美しい言葉たちに導かれて、怪異の世界に踏み入り、妖しい絵に背を押されて、恐怖の扉を開ける……。安土桃山時代の振袖鼠、琉球の紫の小蟹、マハラジャの黒い面紗《ヴェール》の王妃、アールデコの雛人形―が、芳醇な花の香りを放っている。わずか二十枚に封じ込められた、絢欄華麗な地獄曼荼羅、十二話。”（カバー裏紹介文）

皆川博子の幻妖譚と岡田喜夫の絵からなる掌編12話を収録。

目次：
第壱話　沼太夫
第弐話　崖楼の珠
第参話　朱鱗の家
第四話　傀儡谷
第五話　闇彩の女褂
第六話　朧神輿
第七話　水恋譜
第八話　雙笛
第九話　孔雀
第拾話　繊夜
第拾壱話　寵蝶の歌
第拾弐話　葬蘰

あとがき　―デスマッチ花魍妖（皆川博子）
あとがき　―「あなた、音色が描けますか」（岡田嘉夫）