1996年2刷 A5判 P222 帯・小口およびカバー時代シミ
1996年2刷 A5判 P222 帯・小口およびカバー時代シミ
“昭和建築の深層
帝冠様式の昭和初期からポストモダニズムの今日まで、現代日本建築を蔽う天皇の影。〈霊魂〉〈眼差し〉〈声〉〈心拍〉など、天皇の身体が象徴される建築とは何か―。
母子密着の心的構造を天皇受容の心性とし、その幻想によって構築された成果を大胆に分析する。全く新しい建築文化論”(帯文)
目次:
序章
第1章 憑依の帝国 〈天皇霊〉あるいは伊東忠太から帝冠様式まで
1 天皇制の危機/2 母としての天皇/3 「国家の様式」論争/4 帝冠様式/5 伊藤忠太/6 忠太の狂気/7 憑依とは何か/8 病としての憑依/9 祖霊信仰/10 天皇霊
第2章 視線のオブセッション 〈眼差し〉あるいは丹下健三の戦前・戦後の作品
1 広島計画/2 強固な構成/3 幻想の帝国/4 大東亜共栄圏の思想/5 雄渾なる構想/6 視線の意味/7 見ることの禁止/8 鏡面の世界
第3章 死が露わになる時 〈声〉あるいは磯崎新の原点
1 王の声/2 声の意味/3 死を隠す声/4 空中都市/5 廃墟のトラウマ/6 声のトラウマ/7 つくばセンタービル/8 分裂病的折衷
最終章 デジタル王 〈体温、脈拍、血圧、呼吸数〉あるいは隅研吾の作品
1 王の死/2 情報化身体/3 電子的憑依/4 M2/5 電子的折衷/6 東京起柱計画/7 終わりに
注
あとがき