1996年初版 文庫判 P713+付録P5 カバー時代シミ多、背ヤケ 小口ヤケ、時代シミ 扉ページ少シミ汚れ
1996年初版 文庫判 P713+付録P5 カバー時代シミ多、背ヤケ 小口ヤケ、時代シミ 扉ページ少シミ汚れ
“Le Roman d'un Tricheur. ―その邦題「とらんぷ譚」に魅せられたことばの錬金術師・中井英夫が、十年を費した連作「幻想博物館」「悪夢の骨牌」(泉鏡花賞)「人外境通信」「真珠母の匣」を一冊に集成。きらびやかな色彩幻想と目眩めく巧緻。華麗な幻戯の王国を初版本以来のスタイルでお贈りする完全版。”(カバー裏紹介文)
目次:
【幻想博物館】
{juillet 火星植物園/aoút 聖父子/septembre 大望ある乗客/octobre 影の舞路会/novembre 黒闇天女/décembre 地下街/interméde チッペンデールの寝台 もしくはロココふうな友情について/janvier セザーレの悪夢/féurier 蘇るオルフェウス/mars 公園にて/avril 牧神の春/mai 薔薇の夜を旅するとき/juin 邪眼}
【悪夢の骨牌】
I 波璃の枢のこと並びに青年夢魔の館を訪れること
{janvier 水仙の眠り/février アケロンの流れの涯てに/mars 暖かい墓}
II ビーナスの翼のこと並びにアタランテ獅子に変ずること
{avril 大星蝕の夜/mai ヨカナーンの夜/juin 青髯の夜/intermède 薔薇の獄 もしくは島の匂いのする少年}
III 戦後に打上げられた花火のこと並びに凶のお神籤のこと
{juillet 緑の唇/aoút 緑の時間/septembre 緑の訪問者}
IV 時間の獄のこと並びに車掌車の赤い尾灯のこと
{octobre 廃屋を訪ねて/novembre 猫戦後よ、眠れ/décembre 闇の彼方 へ}
【人外境通信】
{juillet 薔薇の縛め/aoút 被衣/septembre 呼び名/octobre 笑う椅子/novembre 鏡に棲む男/décembre 扉の彼方には/intermède 藍いろの夜/janvier 青猫の惑わし/fevrier 夜への誘い/mars 美味追真/avril 悪夢者/mai 薔人/juin 薔薇の戒め}
【真珠母の匣】
I 三人姉妹予言に戦くこと並びに海の死者のこと
{janvier 恋するグライアイ/février 死者からの音信/mars 海の雫}
II 老女独り旅のこと並びにセーヌ河に浮かぶ真珠のこと
{avril 影の因人/mai ピノキオの鼻/juin 優しい嘘/intermède 虚(うろ)}
III 花火と殺人の誘いのこと並びに青は紅に勝つこと
{juillet 紅と青と黒/aoút 金色の蜘蛛/septembre 青い贈り物}
IV 砂時計の砂の滅びのこと並びに翔べない翼のこと
{octobre 無の時間/novembre 盗まれた夜/décembre 絶滅鳥の宴}
【影の狩人 幻戯】
{影の狩人/幻戯}
後記/解説(東雅夫)/解題(本多正一)
付録:問題の所在(竹本健治)/「とらんぷ譚」の頃(石川順一)