1987年 B5変型判(18.2×22.5) P70 表紙少クスミ、端少スレ、僅シミ汚れ
1987年 B5変型判(18.2×22.5) P70 表紙少クスミ、端少スレ、僅シミ汚れ
“鎌倉までは文字に対して人々が非常に謙虚で真摯な姿勢を待っていたせいだと思うんですけれども、文書の字ががとにかく非常にきれいで品があるんですね。……多分、このころまでの人々は文字というものに、多少なりとも「聖なる世界」とのつながりを認めていたのではないかと思うのですが……網野善彦
神さまが庶民的なレベルに落ちてきたというのではなくて、庶民的なレベルというものと神の世界というものが分かちがたく融合してしまった……川村二郎
日本民族がはじめて独自の存在と意識をはっきりさせた時代であって、それ以前の律令時代が中国等からの輸入文明の下に呻吟していた時代であったとすると、中世とはそれを撥ねのけた時代だとして……石井進”(表紙紹介文)
目次:
鼎談(網野善彦、石井進、川村二郎)
{近代文学に欠落した中世観/古代・中世の時代区分/南北朝動乱後の変動/新興宗教の庶民化/落魄した神と人のつながり/『神道集』/無縁の場 下古舘遺跡/敷石の「火屋」 下市場遺跡/中世の集団墓地 一の谷遺跡/中世都市の地殻変動/中世史からの照射}