昭和35年 文庫判 P128 全体に経年によるヤケ大、時代シミ大、イタミ 表紙シミ汚れ、折れ跡 P97端に1センチ程の破れ
昭和35年 文庫判 P128 全体に経年によるヤケ大、時代シミ大、イタミ 表紙シミ汚れ、折れ跡 P97端に1センチ程の破れ
挿絵:丸山ひでゆき
“みなさんといっしょになってこの小説を書いて来たような気がします。書きながら、いつの間にか私も読者のひとりになっていたのです。そしてこの中に登場する人たちとともに考え、思い、なやみ、かなしみ、あるいは泣き、喜んで来ました。
絵空ごとでなく、ほんとうに私たちの生きて行く道にころがっているさまざまな問題を、地に足をしっかりとつけて考えて行きたいと思います。
この中に登場する人たちを私はかぎりなく愛しています。いつの間にかお読みくださるみなさんと混同してしまって、多感で、人生の喜びや悲しみに胸をふるわせているみなさんの心臓の音まで聞こえるようになったようです。
どうか私の気持ちをおくみ取りくださいますよう。”(作者のことば)