1986年初版 A5判 P473 カバースレ、キズ、上下端少イタミ 月報付
1986年初版 A5判 P473 カバースレ、キズ、上下端少イタミ 月報付
“状況”“伝説”“遊民”……といったテーマごとに、リルケやカフカ、マイリンクその他の詩人・作家の小説、評論、随想などさまざまな文章を収め、19世紀末から20世紀初頭の表現主義時代にかけてのプラハの状況を伝えるアンソロジー。各章冒頭に、編者による解説を加える。
“『ドイツの世紀末』におさめられた五つの都市のうち、プラハは、ほかにはない、あるきわだった特徴をもっている。他の都市が現在もドイツ語圏に属しているのに比して、プラハのドイツ人、ドイツ系ユダヤ人の社会は、今日ではもはや失われた、いわば「昨日の世界である。当時にしてすでに、それは、チェコ人の大衆の海に浮かぶ、いわゆる言語島にすぎなかった。生活世界の脆弱さに不釣合いなほどに、おそらくその脆弱さのゆえにこそ、いやがうえにもバロック的に肥大していく文学空間としての、この特異な性格は、おびただしい数にのぼるマイナー・ポエトのみならず、リルケやカフカなど、普遍的な名声を得ている詩人作家たちにも、その痕跡をのこしている。プラハという名は、本来、「閾」を意味する。西欧と東欧とをへだてる閾であるとともに、それが、世紀転換期には、前近代と近代との閾として、現出することになる。この企画が、こうした「ヤヌスの相貌」を、幾分なりともとらえることができれば、幸いである。〔編者〕”(カバー裏紹介文)
目次:
はじめに プラハからの出発(平田達治)
�機‐�況
対立と抗争の中から(平田達治)
古きプラハのさまざまの秘密(ハース)/表現主義のプラハで(ウルツィディール)/呼称―自伝より(ブロート)/プラハの青春時代―思い出より(マウトナー)
�供‥狙�
人間造出の夢(平田達治)
ゴーレム(マイリンク)/ゴーレムの神秘(ウルツィディール)/ゴーレムの再生(キッシュ)/ゴーレムの再来(トールベルク)
�掘〕渓�
閾をこえて[1](平野嘉彦)
ボフシュ王(リルケ)/あるたたかいの記(カフカ)/ゼーヴェリーン幽冥行(レッピン)/モルダウ河畔の家(ヴィーグラー)/カフカとの対話(ヤノーホ)
�検_鸛�
奇人もしくは静謐(平野嘉彦)
世界改革者ヴァイセンシュタイン(ヴェルフェル)/都市のレリーフ―祭壇の飾台絵図(ウルツィディール)/リーリエンクローンとともに(ヴィーナー)/ひそかに鼓動する街(マイリンク)/終焉(ペルッツ)/一九〇〇年のマリーエン小路(スカルピ)
�后ゞ�生
閾をこえて[2](平野嘉彦)
プラハの芸術家エーミール・オルリク/イディッシュ語について(カフカ)/ヴェルフェルの最初の師匠(ハース)/プラハではじめての音楽(ブロート)/マイリンクへの手紙(シュタイナー=プラーク)/プラハ幻想�機愁泪ぅ螢鵐�『ゴーレム』によせる石版画二十五葉より/プラハ幻想�供愁蕁璽戞悒薀ぅ薀奪�の花』によせる石版画八葉より
断章
トポスとしての都市(平野嘉彦)
断章(編訳:平野嘉彦)
人物小伝
出典一覧
プラハ市街図
あとがき
月報:チェコスロバキア文化におけるドイツ文学―多様性の一翼(千葉栄一)/上昇する都市 下降する都市(吉田喜重)
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ドイツの世紀末2 プラハ ヤヌスの相貌 編:平田達治、平野嘉彦 国書刊行会
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