1998年初版 ページ部分22.9×28.9 P177 函裏イタミ 本体カバー少スレ 別紙「訳者解説」付
1998年初版 ページ部分22.9×28.9 P177 函裏イタミ 本体カバー少スレ 別紙「訳者解説」付
“フランシス・ベーコンはピカソとならんで、20世紀、この大量虐殺と拷問と恐怖とで他に例をみない世紀最大の画家である。この根源的な試練を経験した後にも絵画は可能だろうか?無益な装飾に、抽象に、イラストになりさがってしまうのではないだろうか?芸術のこのとどまるところをしらない地盤沈下にたいして、ベイコンは「ノー」と答える。彼は真っ向から反撃する。そのエネルギーの源は、ひとえにギリシャ悲劇とシェイクスピアの偉大な詩。まったく思いがけないことに、第二次世界大戦の後にふたたび松明をかかげるのは、ひとりのイギリス人画家である。
世間の「文化」愛好熱に浮かされて、忘れられてはいるが、芸術とは、なによりもまず闘いなのだ。彼には説教や希望はなにひとついらない。自分は「無にたいして楽天的だ」とベイコンは言う。この自由な賭博師の天才はそれを立証する。―フィリップ・ソレルス”(カバー裏紹介文)
作品70点を全カラー図版で紹介しつつ、ベイコンに深い関心を寄せたヌーヴォー・ロマンの作家ソレルスが作品世界や画家自身の思想を評する。