2000年初版 A5変型判(ページ部分14.8×19.5) P439+索引P6 帯背折れ跡 カバー少汚れ 天少時代シミ
2000年初版 A5変型判(ページ部分14.8×19.5) P439+索引P6 帯背折れ跡 カバー少汚れ 天少時代シミ
「稲生物怪録絵巻」のあらすじを紹介するとともに、作中に登場するさまざまな怪異を、国内外の神話や民間伝承、各種民俗学説や物語の舞台である三次の地理・歴史などを参照しつつ、著者の推理も交えて読み解く試み。資料図版多数。
“異界からの越境者たちの饗宴
河原・中州にできた都市三次の、前髪姿の若者の家に現れたさまざまな怪異、不思議な化物たちを描く『稲生物怪録絵巻』を、鉱山・河川を背景におきつつ、古今東西の文献に通ずる博識な著者ならではの見事な手さばきで読み解き、怪異の本質に迫った興味津々の書として推薦する。―網野善彦”(帯文)
装幀:祖父江慎+コズフィッシュ
目次:
プロローグ
第一章 稲生化物騒動はじまりのこと
第二章 怪火行灯より吹き上げ、あやしの水畳より湧く事
第三章 女の生首さかさまに出たる事
第四章 瓢箪の怪おりきたり紙の怪舞う事
第五章 蟹の怪、姥の怪相次ぐ事
第六章 退散の呪い効なく塩俵の怪出たる事
第七章 破邪の剣通じず頭割れの怪出たる事
第八章 すりこぎの怪、盥の怪出たる事
第九章 蟇、葛篭に変じたる事
第十章 天井より舐り下りたる事
第十一章 串刺しの怪、群れ跳ねたる事
第十二章 漬物桶歩き、錫状踊り跳ねたる事
第十三章 秘伝の罠破られ、無惨をさらす事
第十四章 美女の怪、影・箒の怪連続する事
第十五章 器物散乱し、蜂の巣泡を吹く事
第十六章 蝶雨あり、再び行灯の怪火ある事
第十七章 縁の下の青入道に肝を冷やす事
第十八章 片腕小町に撫でまわさるる事
第十九章 拍子木鳴り、虚無僧十余人、湧き出たる事
第二十章 蛍火吹き込み、みみず大頭に湧く事
第二十一章 物怪の頭領、木槌を残す事
第二十二章 魔王、大駕籠にて雲間に去る事
エピローグ
巻末に参考文献、索引を収録