1997初版 A5判 P294 カバー背僅ヤケ、上端僅イタミ 小口少汚れ
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Ⅰ 動物たちの十九世紀 (暴力と流血に対する感性の変化/動物虐待と公共道徳/動物愛護の実践に向けて/フランス動物愛護協会のイデオロギー/グラモン法の制定/動物愛護をめぐるイデオロギー的角逐/私生活のなかの動物/犬へのオマージュ/ペットと商業空間/犬の飼育書のイデオロギー)
Ⅱ 姦通の生理学 (離婚法成立の経緯/十九世紀末の離婚事情/姦通は社会秩序を脅かす/身体を隠蔽された女性たち/姦通をめぐる医学的ディスクール/『悪徳のパリ―姦通ガイド』/辻馬車という説話装置/ブルジョワジーのひそかな愉しみ/『現代恋愛の生理学』/文学のなかの姦通/悲劇としての姦通/ドラマからファルスへ)
Ⅲ 世紀末アナーキストの群像 (アナーキストの季節/殉教者たち/《文明》と《野蛮》の対立/アナーキストは詩人である/ゾラ作『パリ』の政治的位相/死刑というスペクタクル/散文的な死)
Ⅳ 陰謀と秘密結社 (秘密結社とは何か/十九世紀フランスの秘密結社/《職人組合》という制度/ある陰謀の物語/《イエズス会》と悪の表象/ウジェーヌ・シューの『さまよえるユダヤ人』/イエズス会をめぐる神話とレトリック/秘密結社の社会心理学)
Ⅴ ヴィクトル・ユゴーの死 (国民的詩人の最後/ユゴーと群集/共和国の戦略/ユゴーの国葬/華々しい行列/同時代人たちの回想/群集とスペクタクル)
Ⅵ 聖母マリアを見た少女 (ベルナデットが見たもの/巡礼地の誕生/マリアの時代/神秘主義の誘惑/『ルルド』の射程/群集と《聖なる狂気》/ユイスマンスの反駁)
Ⅶ パリの自画像の系譜 (変化と運動の都市/パリの文学的形象/神話の誕生/多様性と異質性のインパクト/言説の布置と構造/『タブロー・ド・パリ』と『パリ案内』/廃墟のトポス/ユートピアの空間/なぜパリは語られたのか)
巻末におもな引用・参考文献、書名索引、人名索引を収録。