昭和43年再版 A5判 P424 全体に経年による少ヤケ、汚れ 函スレ、キズ、少イタミ 本体元パラ端少イタミ P383端イタミ
昭和43年再版 A5判 P424 全体に経年による少ヤケ、汚れ 函スレ、キズ、少イタミ 本体元パラ端少イタミ P383端イタミ
旧字旧かな遣い
浪曼派の詩、与謝野晶子や鉄幹らの明星派短歌、紅露逍鴎から鏡花さらに歴史小説・探偵小説などの散文について、西洋文学・思想からの影響や、文体、スタイルなどに言及。日夏耿之介自身が影響を受けてきたという明治浪曼文学の歩みを顧みる。
目次:
口絵
敍
第一章 浪曼文学の序説
{第一節 楽園の破片《かけら》/第二節 世界浪曼者/第三節 明治浪曼文学の出立/第四節 近代我の自覚/第五節 三つの発明/第六節 『即興詩人』}
第二章 詩―浪曼派初期
{第一節 浪曼的詩文/第二節 空間的時間的/第三節 散文の浪曼性/第四節 形式への無知/第五節 膚浅なリアリスト/第六節 キリスト教/第七節 その前夜/第八節 悲慘なる最後}
第三章 詩―浪曼派中期
{第一節 母胎/第二節 精神の不羈束/第三節 擬古浪曼派/第四節 世界主義の広袤/第五節 シュトリッヒとグリアスンと/第六節 新感情/第七節 藤村の垢/第八節 稚気のトレランス/第九節 晚翠とシラアと/第十節 日本を去る詩/第十一節 山林の自由/第十二節 素朴エキゾティシズ ム/第十三節 空想社会主義/第十四節 中期終末の意味}
第四章 詩―浪曼派後期
{第一節 開花期/第二節 美文といふ散文詩/第三節 観官能的豪奢/第四節 音落の節奏/第五節 音数律/第六節 古典的浪曼詩/第七節 挿画と青木繁と/第八節 唱歌的行方/第九節 雲の王座/第十節 妖魅/第十一節 闇の盃盤/第十二節 非力の詩人/第十三節 新らし き浦島/第十四節 教門の詩/第十五節 諸詩人/第十六節 泣菫・有明/第十七節 文庫派の清白/第十八節 東洋浪曼詩}
第五章 歌―明星派運動
{第一節 宮廷サロン歌人/第二節 スカラア・ポエット萩之家/第三節 鐡幹新詩社を起す/第四節 零丁の少年詩人/第五節 新詩社同人}
第六章 『みだれ髮』の空想的感覚
{第一節 ボオン・ロマンティック/第二節 高師の濱乙女/第三節 コントロヴァシイ/第四節 桃花の罪/第五節 神の連声/第六節 さびしからずや/第七節 美の感覚至上}
第七章 散文形式の浪曼主義
{第一節 大衆文學の浪曼性/第二節 リアリストの浪曼分子/第三節 外国文学の新鮮/第四節 『即興詩人』/第五節 『水沫集』と雅文小説と/第六節 「墮落の極」/第七節 兆民・子規/第八節 歴史小説のロマンティック/第九節 小説学校撥鬢科教則/第十節 拙文の名調/第十一節 鏡花登場/第十二節 文体の諸問題/第十三節 浪曼人物の半代記/第十四節 露伴談怪/第十五節 二元論の人生観/第十六節 お伽文学と翻訳と/第十七節 獨歩吟客/第十八節 感傷子/第十九節 回旧殉情/第二十節 文明批評家/第廿一節 怪談二種/第廿二節 美的生活/第廿三節 漢詩文の浪曼者/第廿四節 煩悶 ―社会的事実/第廿五節 彽徊派と漱石と/第廿六節 未明・三重吉/第廿七節 浪曼的荷風}
第八章 『高野聖』の比較文学的考察
{第一節 舊ロマンティシズム/第二節 『高野聖』/第三節 モデル/第四節 怪の心理/第五節 キュリオシティ・ハンティング/第六節 老人化猿/第七節 「はなし」/第八節 人怪のけじめ/第九節 不思議/第十節 鬼才/第十一節 女仙譚/第十二節 常識の框/第十三節 ドウルヴィリイ/第十四節 幸福な魚/第十五節 グルモン的批判/第十六節 別天地}
第九章 明治浪曼派の結末
{第一節 二大標目/第二節 生の夜宴}
索引