1992年3刷 文庫判 P347 天時代シミ
1992年3刷 文庫判 P347 天時代シミ
“日本の農山漁村は昔から貧しかった。そして古い時代からこの貧の問題の根本的な追究が欠けていたのではないか、と著者はいう。本書は、とくに戦中・戦後における嫁の座、私有財産、出稼ぎ、村の民主化、村里の教育、民話の伝承などを通して、その貧しい生活を克服するため、あらゆる工夫を試みながら精いっぱいに生きる庶民の姿を多角的に捉えたものである。庶民の内側からの目覚めを克明に記録した貴重な庶民の生活史といえよう。”(カバー裏紹介文)
目次:
はじめに
一 庶民のねがい
二 貧しき人々
{王朝の庶民/嫁の座/私有財産/人口問題/出稼ぎ}
三 変わりゆく村
{土地所有意識/伊勢参り/言語生活/村の民主化}
四 山村に生きる
{山の生活/米良紀行/芸北紀行}
五 村里の教育
{群生活の場/伝承の位置/シツケとあそび/一人まえの完成/文字の教育}
六 民話と伝承者
{生活規範としての民話/農民の発見を/民話を保持する世界/伝承者の系譜}
七 底辺の神々
{憑きもの覚え書/残酷な芸術}
あとがき
解説(田村善次郎)