2000年 P205 カバー少イタミ、少汚れ
2000年 P205 カバー少イタミ、少汚れ
“あらゆる社会において、「コード」や「ネットワーク」といった社会構造に還元できない「演劇のパラダイム」が作用している。それは、社会のさまざまなレベルに拡散された権力関係に照明を当て、社会の常態としての政治を浮かび上がらせる。そして、アフリカの古王国で、ルネサンス期のイタリアで、絶対王政下のフランスで、また現代民主制や「社会主義」社会においても共通の、権力の普遍的な相を明るみに出す 王と道化、カーニバル、裁判、選挙、式典、メディアの表象など、さまざまな時代と事象をとおして、政治権力の本質を解明する。”(カバー裏紹介文)
目次:
第一章 芝居
演劇支配制/フィレンツェ・サヴォナローラ・マキアヴェリ/民主制のドラマトゥルギー/政治権力による舞台の演出/都市の象徴空間と権力/アズテック文明における政治と宇宙/「王」は作られる/権力は徐々に舞台にのぼる
第二章 まぜ返し
秩序と無秩序の力学/嘲りのゲーム ―順応性を導く手段/騒動師トリックスター/王と宮廷道化師/道化から役者へ/愚者と狂人/諷刺画・漫画の誕生 ―反語の電荷/道化の子孫たる喜劇俳優
第三章 裏返し
妖術師 ―社会を逆転させる下手人/魔女裁判 ―社会浄化のための供犠/王の死と再生のドラマ/演劇化された反抗・逆転の儀礼/驢馬の祭 ―瀆聖の奥礼/祭と反乱/辺境の英雄たち
第四章 画面
イメージの政治/見世物国家/新たな歴史へ駆り立てる政治神話/権力の人格化と演劇化/「メディアはマッサージ」/挑発する現代演劇/赤い旅団 ―拒否の演劇化の極点/メディアの宇宙
訳者あとがき ―政治あるいは余剰の部分―
バランディエ著作リスト
文庫版へのあとがき