1988年 菊判 P1142、別冊P154+索引P48 函僅汚れ 本体元パラ上端破れ
1988年 菊判 P1142、別冊P154+索引P48 函僅汚れ 本体元パラ上端破れ
目次:
まえがき ―柳田国男伝記研究の方法
第一章 原郷
第一節 風土 {1 生地辻川/2 街道の民俗}
第二節 生家 {1 生家/2 松岡家の先祖/3 父と母}
第二章 兄弟
第一節 長兄松岡鼎 {1 桜の咲く庭と一家離散/2 医院開業と布川の生活/3 地方名士として}
第二節 次兄井上通泰 {1 最も敬愛する兄/2 御歌所の歌人/3 市井の古典学者}
第三節 次弟松岡静雄 {1 海軍の変わり種/2 南への視点/3 日蘭通交調査会/4 民族学の位相/5 国学への傾斜}
第四節 末弟松岡映丘 {1 恵まれた末っ子/2 日本固有のものへ向かう眼/3 画壇のオルガナイザー/4 映丘の芸術と柳田国男}
第三章 少年時代
第一節 少年の日々 {1 家の中で/2 村の遊び/3 読書童子}
第二節 貧しさの体験 {1 寺の小僧に/2 明治十八年の飢饉}
第三節 異郷の生活 {1 初めての旅/2 第二の乱読/3 下総布川での生活}
第四章 青春
第一節 和歌から詩へ {1 和歌初学び/2 『しがらみ草紙』のころ/3 松浦萩坪門下へ/4 紅葉会の人びととの出会い/5 中学から一高へ}
第二節 新体詩人から「うた」のわかれへ {1 柳田の恋と歌/2 『文学界』の人びと/3 抒情詩の時代/4 一高から帝大へ/5 「うた」の断念}
第三節 結婚 {1 柳田孝との結婚/2 柳田家の家系}
第四節 龍土会からイプセン会へ {1 龍土会/2 イプセン会}
第五節 『遠野物語』の世界へ {1 椎葉村への旅/2 葉舟、喜善との出会い/3 『遠野物語』の世界/4 山人への視点}
第五章 官僚時代
第一節 農商務省へ {1 農政官僚として/2 社会政策学会/3 『最新産業組合通解』}
第二節 法制局時代 {1 法制局へ転ず/2 山県系官僚として/3 全国農事会嘱託幹事}
第三節 貴族院書記官長 {1 貴族院書記官長就任/2 「大正七年日記」/3 官界を去る
第六章 郷土研究
第一節 郷土会とその人びと {1 「地方学」との出会い/2 サロンとしての郷土会/3 『郷土会記録』/4 内郷村調査}
第二節 雑誌『郷土研究』 {1 はじめての雑誌/2 誌上に集う人びと/3 郷土への視角}
第七章 旅と学問
第一節 民俗への旅 {1 大正九年の旅/2 青春彷徨/3 伊良湖旅行/4 旅と学問}
第二節 『雪国の春』の旅 {1 辺土の旅へ/2 「豆手帳から」の旅/3 「秋風帖」の旅}
第三節 『海南小記』の旅 {1 南島への関心/2 沖縄旅行/3 世界苦と孤島苦/4 『海南小記』以後/5 南島談話会/6 南島研究の現状}
第八章 国際連盟時代
第一節 外務省との電報交渉 {1 九州講演旅行の途上で/2 委員受諾}
第二節 委任統治委員会 {1 はじめての西洋/2 ジュネーブにとどまる/3 委任統治制度から学んだもの}
第三節 外務省との齟齬 {1 パレスチナ問題/2 出張中止}
第九章 朝日新聞社時代
第一節 新聞人として {1 朝日新聞入社/2 東京朝日とその時代/3 白たびの大記者}
第二節 論説委員として {1 ユニークな社説/2 「普選」と軍縮/3 農政批判/4 皇室}
第三節 鍛えぬかれたジャーナリストの眼 {1 『都市と農村』/2 「常民」への視座の形成}
第十章 日本民俗学の確立
第一節 新たなる出発 {1 「本筋の学問」にかける/2 組織化への始動}
第二節 雑誌『民族』とその時代 {1 『民族』の発刊/2 『民族』とその人びと/3 『民族』の配管と『民俗学』}
第三節 常民史学の確立 {1 〈郷土〉の発見/2 方言研究と民族語彙/3 『明治大正史世相篇』}
第四節 木曜会 {1 『民間伝承論』/2 木曜会の活動}
第五節 民間伝承の会 {1 日本民俗学講習会/2 雑誌『民間伝承』/3 地方会員の啓蒙と組織}
第十一章 戦時下の学問と生活
第一節 「大東亜戦争」前後 {1 戦時下の柳田学/2 『子ども風士記』と菅江真澄}
第二節 『炭焼日記』の心象風景 {1 千枝の死と為正の結婚//2 初穂の炭}
第三節 戦争と民俗学の周辺 {1 国民精神文化研究所と民俗学者/2 アチック・ミューゼアムの改称/3 民芸運動の翼賛化/4 民族研究所の設立と民族調査/5 出版統制と民俗学の戦争協力/6 創元選書の刊行/7 獄中マルキストの「鹿の湯」/8 歴史学者の反応/9 戦時下の評価と批判}
第四節 翼賛文化運動の進展のなかで {1 国語問題への視点/2 国民学術協会への関わり/3 翼賛文化運動の位相/4 日本文学報国会連句委員会}
第五節 戦時下の学問研究 {1 婦人への期待/2 戦争と子どもたち/3 魂の救済を求めて}
第十二章 新しい国学を求めて
第一節 戦後への再出発 {1 働かねばならぬ世/2 新国学談/3 和気の文学/4枢密顧問官}
第二節 民俗学研究所の発足 {1 現代科学たること/2 研究者の育成/3 世に応える}
第三節 新しい教育 {1 世を改める教育/2 日本の社会科/3 わかりやすい国語づくり}
第十三章 次代の日本人に
第一節 『海上の道』 {1 日本人はどこから来たか/2 批判と継承}
第二節 民俗学研究所の解散 {1 瓦解する研究所/2 官学か私学か/3 晩年の悲劇}
第三節 小高い丘へ還る {『故郷七十年』/2 『定本柳田国男集』の刊行/3 永別}
【別冊】
年譜/研究書誌/索引
【小冊子「柳田国男研究会小史」】
若いエネルギーたちとの十五年(後藤総一郎)/柳田国男研究会小史/寺子屋初期のころ(杉本仁)/合宿の風景(永池健二)/柳田の旅を追って(山内克之)/資料という名の海へ(柘植信行)/倉田一郎から(戸塚ひろみ)/修士論文(長谷川邦男)/出会いのころ(荒井庸一)/『らすとすぱあと通信』を出し続けて(小田富英)/“リライト”役を了えて(山下紘一郎)