2003年 文庫判 P299 天少凹み
2003年 文庫判 P299 天少凹み
“孟子は仁義と愛敬を紐帯とする社会を理想としたと、社会思想史的方法でその思想を分析する小島。
老子は道の哲学を通し、宇宙の根源を説き、荘子は無用の用を主張し、絶対の境地は木鶏と考え、また、韓非子は天下の太平を望んで法家の学を大成したと、伝統的漢学の立場から老荘と韓非を語る宇野。
東西両碩学が中国古代思想の精髄に迫る。”(カバー裏紹介文)
小島裕馬著『社会思想史上における「孟子」』と、宇野哲人著『老子・荘子と韓非子』の二著を収録。
目次:
学術文庫版刊行に当たって(宇野精一)
【社会思想史上における『孟子』(小島祐馬)】
はしがき(重澤俊郎)
まえおき {孟子の事蹟/孟子の書物)
第一講 共同社会と利益社会
{仁義によって結ばれた社会と利益によって結ばれた社会/家族共同体から世界共同体へ/孟子の政治と経済/荀子と『孝経』、その後の社会思想の発展/孝道の強調/ゲマインシャフトとゲゼルシャフト/孟子と孔子/荀子および法家/漢初の政治と儒家思想/『孝経』および『春秋』/アリストテレスの社会思想}
第二講 社会階級観 ―庶民生活の保障
{庶民階級と教養者階級/孟子の理想とする社会体制/孟子の書からみた中国古代の奴隷/王道と経済/井田および学校/『礼記』の「王制」および『周礼』}
整理後記(重澤俊郎)
【老子·荘子と韓非子(宇野哲人)】
序
第一部 老子
一 老子伝
二 老子の学説}
第二部 荘子
一 荘子の伝と著書
二 荘子の学説
{本体論/現象論/人生観/万物一体観/宿命論/理想論的人物/修養論/処世論/余論}
第三部 韓非子
一 韓非の伝と著書
二 韓非の学説
{法治論/人材登用/君主の道/その他}
解説(浅野裕一)