昭和59年 四六判 ソフトカバー P235 カバー僅イタミ、少ヤケ
昭和59年 四六判 ソフトカバー P235 カバー僅イタミ、少ヤケ
“バロック音楽から、バッハ、モーツァルト、ヴァーグナー等を経てメシアンに至る音楽を論じ、それらの母胎である中世の〈聖なる〉共同体の意味を視野におきながら、美術、文学、思想の領域を重ねることによって、《恩寵》のような音楽との、深い「出会い」の歓びを語る。”(カバー紹介文)
目次:
I
感性の「祝宴《フェスタ》」 ―バロック
{明晰と陶酔/時代と思想/カンタータの「夢」}
永遠の「現在」 ―バッハ
{日常の浄化/「聖」と「俗」/言語《ロゴス》の響 ―『マタイ受難曲』}
恩寵の音楽 ―モーツァルト
{立ち昇る音楽/自由性の美しさ/創造的な「召使」/「個」より無名へ ―『レクイエム』}
神話の実現 ―ヴァーグナー
{夜の神秘と官能/「救済」の光と闇/「聖杯」の異端性 ―『パルジファル』}
古典とロマン
{中世のよろこび/劇と抒情 ―ベートーヴェン/古典を息づかせるもの ―ブラームス/「原型」の響 ―ショパン/風景の中の音楽/光にみちあふれた宇宙 ―フォーレ/印象派のうた ―ドビュッシーとプルースト}
言語《ロゴス》と音楽 ブルックナー
{宗教性の深みから/自然と信仰/ロマンの表現 ―交響曲第九番}
感覚の聖化 ―メシアン
{伝統の「現在」/形而上学の美}
フランス音楽の魅力
永井荷風・島崎藤村の西洋音楽体験
II
{わが愛する曲/音楽は生きる歓び/「言語《ロゴス》」とともに/CD体験記}
あとがき