1984年初版 文庫判 P354 カバー背イタミ、ヤケ 小口からページ端にかけてヤケ
1984年初版 文庫判 P354 カバー背イタミ、ヤケ 小口からページ端にかけてヤケ
“ジョン・レノンが殺された日―。
エンジェル・アーチャーは、ベイ・エリアを歩きながら、ビートルズ狂だった夫のジェフ、義父のティモシー・アーチャー主教、そして主教の愛人兼秘書だったカースタン・ランドボーグの死について考えていた。
70年代初め、毎日のようにポール・マッカートニーの〈テディ・ボーイ〉を聴きながら、突然自殺してエンジェルのもとから去ったジェフ。主教と一緒にサドク派文書の解読にあたっていたカースタンもまた、ジェフの後を追うように自殺―分裂症の息子ビルを残して。そして最後に、ひとり死海に旅立った主教の謎の死……。
ジョン・レノンが死んだ日、エンジェルは三人の死について語りはじめた。
『ヴァリス』『聖なる侵入』を残して逝ったディックが死の直前まで推敲し、文字通りの遺作となった本書は、一つの完結ではなく、さらに新たなるディック的世界を開示する。”(カバー裏紹介文)