2009年初版　文庫版　P281　帯背ヤケ・袖折れ跡

“阿波に伝わる狸伝承を収集した名著に、著者本人による補遺を反映。希少書として名高い「阿波伝説物語」も併録した決定版。〔索引付〕”（帯文）

目次：
はしがき
【阿波の狸の話】
一　狸火の話　｛雲辺寺山の狸火／伊邪那岐神社付近の狸火／三濃田の狸火／中須の狸火／小島の狸火／ぼんぼり松／狸の弔い｝
二　狸の物真似　｛狸の芝居／エイサの掛け声／鋸の響き、蹄の音／狸列車／小豆あらい／狸の火事真似／狸の葬列／狸の婚礼｝
三　悪戯のさまざま　｛地切峰／瀬具法印／炭焼き男／卵買い／折り詰め抜き／魚盗み／砂ふらし／渡船よび／石投げ
　衝立狸／蚊帳つり狸／綿打橋／ぼんぼり岩／首つり狸／火消し狸／坊主狸／雪降らし｝
四　化け方のいろいろ　｛火の玉／白徳利／槌の子／ぎん槌／兔狸／馬の子／赤でんちゅう／傘さし狸／もすけ姿／小僧狸
　高入道／一つ目／大煙管｝
五　狸が人をばかした話　｛馬の糞／滝津のお染／筧の水／石地蔵／助任橋／狸小路／斧の創／馬の尻／延命の狸／梅ノ木谷／お福石｝
六　狸が化けて失敗した話　｛川渡り／女の生首／足を揉む女／踊り手の死／先山の芝右衛門／幽霊狸／庚申新八｝
七　狸合戦の話　｛日開野金長／津田の六右衛門／赤岩将監｝
八　狸が出征した話　｛観音院の狸／楠藤兵衛｝
九　狸が仕返しをした話　｛化女の辻／蜂須賀家の用人｝
一〇　狸が人に物を贈った話　｛狸の軍書聴聞／狸の渡り札｝
一一　狸が恩義に報いた話　｛与一の塚／慈弁和尚｝
一二　狸が人に惚れた話　｛風呂ノ谷のお梅／三つ墓｝
一三　狸が人に騙された話　｛化け袋／船ノ尾の淵｝
一四　狸が狐に騙された話　｛袋谷の藤兵衛｝
一五　狸が狸を騙した話　｛青木大明神／柴谷の柴右衛門｝
一六　狸使いの話　｛狸使いの善吉／藤原里見｝
一七　狸憑きの話　｛高橋の六兵衛／谷口の松兵衛／素麺食い／三太と彦はん／岩倉八幡の狸／狸医者｝
一八　狸を祀る祠の話　｛太鼓坂／狸のお玉杓子／烏帽子為左衛門／楠神社／お六つ大明神｝
一九　予材追録　｛茶の木／常盤の善八／鍋屋の力／鍬／斗桶／白衣姿／狸憑きの忠臣蔵／普賢寺の狸加持／万福寺狸問答の記｝
二〇　阿波名狸録　｛徳島市の部／名東郡の部／勝浦郡の部／那賀郡の部／海部郡の部／板野郡の部／阿波郡の部／名西郡の部／麻植郡の部／美馬郡の部／三好郡の部｝

【阿波伝説物語】
地団太義伝／お亀島の話／オッパショ石の由来／塩舟と義士／濁りが淵／与一与成／掃溜地蔵のこと／母川物語／御前山の由来／旗山／気延山／勝浦の勢見山／七つ山の石棺／山姥の話／明神の崖の山姥／山女／山姥石／山男／自然寺古址の伝説／岩に手の痕／猟師の話／蛇谷／七人塚／綿打橋の人柱／日峯の白翁／火の玉と病人／幽霊の依頼／狸の手をひく／槌の子狸／城の口の怪物／狸の婚礼／がいの木山／美人と大蛇／大日堂／雷の落ちない村／八日山の伝説／狸の神様について／狸使い善吉の事／法印と樽の口／鮑に関する伝説／蝦が池の伝説／宝の火／ガゼンドウ／怪火／魔の出る家／家具の岩屋／不思議な門／酒部家の電文／十郎兵衛の伝説

解説（村上健司）
索引