昭和55年初版　菊判　P246　函ヤケ、少クスミ、時代シミ、角イタミ　本体表紙上端スレ　遊び紙僅剥がし跡

“人は誰も幸運を期待し縁起をかつぐ。古代より伝わる世界の興味ある縁起や俗信、占いや呪文の実例をあげ検証する運と偶然の文化史。”（宣伝文）

目次：
口絵
はしがき

一　人生は富籤に似ている
　｛人間の心を揺さぶる設問／運は人間の同伴者／ロマンチシズムの持つ活力／実力や闘志が先行するか｝
二　縁起は誰でもかつぐ
　｛日常は偶然のこんぐらかり／厄除けの魔法対策／縁起《ジンクス》かつぎの起源／ベーブ・ルースの話／博徒社会の心理とジンクス｝
三　吉凶の前兆
　｛前兆の根本は思考力／人生には災厄の方が多い／馬蹄鉄の迷信／手のひらが痒い・右と左／くさめには長寿の呪文／バカはくさめをしない｝
四　運に関する俗信
　｛唾を吐く／月と蟋蟀と蜘蛛と塩／鼠・兔・羊・梟・からす・雀／忠誠なる犬／猫はなんでも予言する／日の吉凶と七曜の吉凶／月の吉凶｝
五　エープリル・フールと彼岸会
　｛ペテンの花盛り／四月の魚｝
六　数字のジンクス
　｛十三番地・十三号室／数える動物は人類だけ／意味深長な七の数／ギリシャ人の七と三・九・十二／三とその倍数は世界共通／四の数への畏敬／五・六から百八まで／日本の厄年における数｝
七　運と宗教との相尅
　｛ギリシャの運の神／ローマ時代から中世紀へ／ルネッサンスから宗教改革へ／近代の反対論者／運は管理できないのか｝
八　おまもりと呪文と占い
　｛呪具・呪符・護符・縁起品／エジプトのおまもり／おまもりの変遷史／呪文の話／アブラカダブラ、その他の変種呪文／中国の年画と春聯／道教の護符／日本の神道真言護符／占い術の種類／日本の占卜｝
九　科学は運をどう見るか
　｛古典的科学は運を軽視した／不確定性原理と熱力学第二法則／生物学における偶然／勝ち馬予想は非実用的／《結び》統計学的平均と具体的結果｝