1993年初版　Ａ５判　P425＋索引P8　帯スレカバー上端イタミ

“極東の少数民族・ニヴフ（旧称ギリヤーク）と生活を共にし、狩猟・漁撈を生業とする彼らの暮らしを克明に記録するとともに、動物、儀礼、神話、宗教から死生観・恋愛観にいたるゆたかな精神世界を掘り起こす。草木虫魚と共に生きる北方の民への愛着をこめて描く。”（帯文）

目次：
はじめに（Ｄ・オリデロッゲ）

第一章　最初の出会い
　サハリンへ
　ニヴフ族との最初の出会い／サハリンの新石器時代の痕跡
　アルコヴォのニヴフ村への旅
　アグネヴォのニヴフ村への旅

第二章　ニヴフ族の経済生活より
　ウスクヴォのニヴフ村への旅
　スラヴォのニヴフ村への旅
　チリヴォ、プリヴォ、ナウクホムルヴォ、ポトヴォのニヴフ村への旅
　漁撈
　食用植物・根菜・漿果の採集
　森林獣の狩猟
　海獣の狩猟
　ニヴフ族のイヌ飼養
　計算方式

第三章　ニヴフ族の社会生活
　クマ祭り
　古来の性別・年齢別社会組織の遺制、性的分業および禁忌について
　氏族構成／氏族から氏族への姉妹譲りを通じた氏族相互の関係および集団婚の遺風
　妻の父の氏族と婿の氏族との間の相互関係および妻を得る方法について
　　｛姉妹の息子と兄弟の娘との、古い婚姻形態について／妊婦の胎内にいてまだ出生していない妻を求めることについて／拐かしをめぐる氏族間の軍事的衝突で女性を掠奪することについて／ニヴフ族の古い婚姻規範の崩壊について｝
　恋愛とその悲劇的結末

第四章　ニヴフ族の神話・宗教観より
　子供の誕生とその養育
　病気と闘病法
　自然死した幼児の魂の運命
　自然死した大人の魂の運命
　首吊りした人の魂の運命
　殺された人の魂の運命
　クマに掻き殺されたり、裂き殺されたりした人の運命／クマに掻き殺されたり、裂き殺されたりした人を崇拝すること
　溺死者の魂の運命／溺死者を崇拝すること
　双子誕生の秘密／死後のその魂の運命／双子を崇拝すること
　シャーマンとニヴフ族の生活におけるその役割について

サハリン出発

原註
使用文献一覧

〈付録〉
　〔解説1〕レニングラード民族学派―クレイノヴィチを育んだ学問的土壌
　〔解説2〕クレイオヴィチの著作について
　〔参考資料〕本書の書評紹介

訳者あとがき
事項索引
地名索引
人名索引
動植物索引