行動の構造 メルロ=ポンティ 訳:滝浦静雄、木田元 みすず書房

1996年25刷 A5判 P369+索引P18 カバー少キズ、端僅イタミ

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人文・社会科学思想・哲学・社会学



1996年25刷 A5判 P369+索引P18 カバー少キズ、端僅イタミ

“著者は、本書において、現在の心理学・精神医学・生理学・生物学の理論的成果とそのデータの詳細を把握しようとする。一般的に受け容れられている行動に関する概念は多く不満足なものであり、パヴロフ、ワトソンらの行動理論の哲学的前提を暴露し、現実に人間の行動をどう理解すべきかの問いに答える。もちろん著者の立場は、フッサール現象学、ハイデガー、ヘーゲル、サルトルらの思想をうけており、その正統的な展開をなすものである。
 行動科学やゲシタルト心理学の説く理論と、それらが明らかにした現実のファクトとの間にはいくつもの矛盾があると著者は見る。とくに条件反射の用語によっては行動は了解不可能であるとし、 また、学習は第一次的に試行錯誤的な行動ではない、 と説くのである。
 行動主義理論のいわゆる、一つの動作が、同一条件下では、同一に、繰返し反応するというような、反応のオートマチックな性質の強調にたいし、著者は、むしろ反応における適応性の性格を重視する。
 著者によれば、知覚はあらゆる経験が出立する場所である。我々の知識の形式と、我々の当面する現実の形式とが、知覚において連結する仕方を提示するのが、著者の努力するところである。ふつう行動の前提をなす、意識と自然の間のアフィニティは、知覚のうちに示されているからである。
 この哲学的心理学への新しい寄与は、人間存在の本質と意義への解釈として、心理学・生理学・精神医学・言語学・社会学・美学・政治学の諸分野に永続的な影響力を持つことであろう。”(カバー袖紹介文)

目次:
両義性の哲学(アルフォンス・ドゥ・ヴァーレン)

序論
第一章 反射行動
 序論 ―生理学における客観性の定義と反射の古典的概念。実在的分析と因果的説明の方法
 第一節 反射の古典的考え方と補助仮説
  一 いわゆる「刺戟」というもの
  二 興奮の場所
  三 反射回路 {<反射の化学的・体液的・植物的条件〉―<大脳と小脳の条件>―<制止と統御、統制
と統合の概念>― <神経系の階層的な考え方>―<同時的諸反応への反射の依存>―<先行反応への依存。放散、反射の逆転、ウェーバーの法則および閾の概念>}
  四 反応 {<要約>― <秩序の問題。解剖学的秩序と生理学的秩序》}
 第二節 ゲシタルト学説における反射の解釈
  一 凝視反射。興奮の相互関係およびその反応との関係
  二 帰結
  三 この帰結の検証。特に半盲症における機能の再組織と代償
  四 反射の生物学的意味
 第三節 結論
  一  <形態>というカテゴリー
  二 形態《ゲシタルト》というカテゴリーは余計であろうか、そして生理学が十分に発達すれば、神経活動は物理的タイプの諸関係の交錯に還元されるであろうか
  三 形態と合目的性。記述的カテゴリーとしての秩序

第二章高等な行動
 第一節 パヴロフの反射学とその諸要請 <反射学は行動の記述を予想する。生理学における物理―化学的分析と行動の分析>
 第二節 行動の「中枢領域」と機能局在の問題
  一 機能局在の問題において一般に認められているいくつかの結論 {<疾患の分析―構造の障害>―全体的活動とモザイク的活動>― <折衷的局在論と機能的平行論>}
  二 これらの結論の解釈 ―統制の概念はこれらの結論を説明するに十分であろうか {〈空間知覚における統制と「像の視差」>―色彩知覚における統制―「色彩的水準」―<言語の生理学における統制>―<統制概念の多義性>}
  三 結論 <生理学上の経験主義と主知主義への反論>―<中枢現象におけるゲシタルト>―<だがゲシタルトとは何か〉}
 第三節 行動の構造
  一 学習 ―学習を、神経系における相互に外的な出来事の連合として解釈するわけにはいかない
  二 行動の構造の記述
   A 癒合的形態 ―癒合的形態と本能―
   B 可換的形態 {<信号―空間的関係と時間的関係>―〈動力学的および静力学的関係>}
   C 象徴的形態
 結論 {〈条件反射の意味 ―病的現象か或いは高等な活動か>―<行動と実存>}

第三章 物理的秩序、生命的秩序、人間的秩序
 序論 ―ゲシタルト学説は、実体論のもつさまざまな二律背反を乗り越えようとする。が、実際は、「ゲシタルト」についての哲学的分析を欠いているため、ふたたび実体論に逆もどりしている
 第一節 物理学における構造こおける構造
  一 実証主義に反対して、物理的世界にも構造があると主張するのは、いかなる意味で正しいか
  二 しかし構造は、「自然」の「なか」にあるのではない
  三 構造は意識にとって存在する
 第二節 生命的構造
  一 物理的系にたいする生命的ゲシタルトの独自性。新しい弁証法の契機としての有機体と環境
  二 「理念」としての有機体
  三 有機体における、機械論―生気論の二律背反を越えた意味の統一
 第三節 人間的秩序
  一 意識の生活 {<意識と行為との関係は、現代でもやはり外的に考えられている。知覚理論に関する現代のさまざまの帰結>―<初発段階の知覚の諸性格。それは、対象よりも人間的意図に集中さ
れ、真理を認識するよりも現実を体験するものである>―<意識の構造についてのさまざまの結論。さまざまの種類の志向性および現実意識>
  二 本来の人間的意識
  三 心理学における因果的な考え方にたいする反論。構造の用語によるフロイト主義の解釈
の解釈
  四 「心的なもの」とか精神というのは実体ではなくて弁証法ないし統一形式である。―「唯心論」と「唯物論」の二者択一をいかにして超克すべきか。―行動の構造としての「心的なもの」
  結論 {<これまでの分析の二重の意味。この分析は批判主義的結論を認めるのであろうか>

第四章 心身の関係と知覚的意識の問題
 第一節 古典的解答
  一 素朴的意識とその経験的実在論
  二 感覚的なものについての哲学的実在論.
  三 科学の似而非デカルト主義
  四 知覚的意識のデカルト的分析
  五 批判主義の考え方―知覚の主知主義的理論によって解答された心身関係の問題
 第二節自然主義というものには一理もないのか
  一 これまでの諸節が超越論的態度に導くというのは、いかなる意味においてか。―意味の三秩序として定義された〈物質>・<生命>・<精神>
  二 しかし、われわれの結論は批判主義的なものではない
  三 意味の場としての意識と体験流としての意識とは区別すべきである
   A 外的知覚 {<物という現象>―(自己の身体という現象>―<根源的経験としての知覚野への還帰。誤謬ではあるが一理ある実在論〉}
   B 誤謬というものと心的および社会的構造
  四 構造と意味。知覚的意識の問題

訳註
訳者あとがき
参考文献
索引
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